手工芸のまち鯖江市
福井県北部に位置する鯖江市は、日本が誇る高品質の工芸品の生産地です。漆器、織物、めがねの生産業が盛んです。なかでも鯖江市で作られるめがねは、国内で生産される全シェアの95%以上を占め、品質の高さとデザインの美しさから国内だけでなく世界からも注目されています。
そんな手工芸にまち鯖江市についてご紹介します。
漆器の一大生産地
鯖江市河和田地区でつくられる越前漆器は、1500年前の古墳時代にはじまるとされており、その技が現代まで伝えられています。もともと古墳時代の終わりに第26代継代天皇の冠の修理を、福井県鯖江市片山町の職人が担ったことが始まりでした。冠の修理を担った職人は、冠と一緒に漆塗りのお椀を献上し、その腕が認められ、この地域で漆器工芸が盛んになりました。鯖江市は漆の生産地としても有名で、漆の採取を生業とする職人さんのたくさんいました。
漆の手工芸が盛んな鯖江市の各地にはその名も「漆器神社」という神社が鎮座しており、この地域にいにしえから漆器工芸が定着していたことを思い起こさせます。
越前漆器はその後さまざまな進化をへて、華やかで高品質な器になり、多くの日本人に愛されるようになります。現在では品質を保ちながら量産体制を整え、レストランや旅館などでも広く利用されています。
鯖江市の漆器生産地区には、越前漆器の今と昔をつたえるミュージアムがあり、そこでは越前漆器の歴史を学ぶことができるほか、漆工芸の手技を体験できるワークショップに参加することもできます。
世界に誇るめがね産地
鯖江市といえば国内有数のめがねの生産地として知られています。鯖江市せ生産されるメガネは国内だけでなく世界中の人々から愛されています。
もともと豪雪地帯である鯖江市。寒さの厳しい冬になると、農業や林業などの仕事が出来ず、そのシーズンは稼ぐことができない悩みがありました。
そこで、明治時代、鯖江市に住む増永五左衛門は、大阪から持ち込んだめがねづくりの技術をこの地に浸透させ、冬の間の手仕事としてめがね生産業を始めました。これが世界にほこる鯖江めがねのはじまりです。
鯖江市で生産されるめがねには、完成までに薬200以上の工程があるといわれ、そのすべてに鯖江市の専門の職人さんが関わっています。
鯖江市にはめがねを完成させるための各職人さんの工房が集結し、見事な連携で生産を可能にしています。
鯖江市のめがね生産地区には、鯖江市の眼鏡の魅力を紹介するミュージアムがあり、そこではメガネフレームのプラスチックを使ったストラップづくりのワークショップや、実際に鯖江めがねをつくれる本格的なワークショップにも参加することもできます。
まとめ
鯖江市は高い技術力をほこる手工芸のまちです。まちの各所には手工芸に関わる展示やワークショップやお祭りが開催され、だれでもその魅力に触れることができます。
参考HP 越前漆器協同組合
http://www.echizen.or.jp/echizenjapan
鯖江めがね総合サイト